あなたは、難解な映画はお好きでしょうか?
分かりやすい映画も悪くはありませんが、難解な映画もたまには悪くないでしょう。
ここで取り上げていく映画『メメント』は、まさに、そんな難解な映画の1つ。
数あるハリウッド映画のなかでも、まれにみる難解さですが、映画『メメント』とは、どのような内容の作品だったのでしょうか。
ここでは、そんな映画『メメント』のあらすじ、考察と解説について、チェックしていきたいと思います。
また、映画『メメント』において、レナード・シェルビーがジミーの服に着替えた理由とは、いったい、何だったのでしょうか?
1.映画『メメント』のキャスト
映画『メメント』で主人公のレナード・シェルビー役を演じているのは、ガイ・ピアースさん。
ガイ・ピアースさんは、1967年10月5日、イギリスの出身で、2020年8月現在の年齢は、52歳となっています。
これまでに出演してきた映画は、『L.A.コンフィデンシャル』、『モンテ・クリスト伯』、『タイムマシン』、『アイアンマン3』、『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』などとなっていました。
そのほか、ナタリー役はキャリー=アン・モスさん、テディ役はジョー・パントリアーノさん、バート役はマーク・ブーン・ジュニアさん、レナードの妻役はジョージャ・フォックスさん、サミュエル・“サミー”・ジャンキス役はスティーヴン・トボロウスキーさん、ジャンキス夫人役はハリエット・サンソム・ハリスさん、ドッド役はカラム・キース・レニーさん、ジミー役はラリー・ホールデンさんとなっています。
それでは、このような豪華キャストで贈る映画『メメント』のあらすじへと移りましょう。
2.映画『メメント』のあらすじ
主人公のレナード・シェルビーは、どこにでもいるような保険会社勤務の男性。
ところが、そんなレナード・シェルビーの身に、信じがたい悲劇が襲いかかります。
いきなり男が自宅に押し入って、レナード・シェルビーの妻が、襲われた挙句に、殺害されてしまったのでした。
このことでレナード・シェルビーが受けたショックは計り知れず、彼はそれ以降、記憶が10分しか持続しないという障害を負ってしまうことに。
一方、レナード・シェルビーは、妻の命を奪った犯人への復讐に燃えていくのです。
もっとも、肝心の犯人について、レナード・シェルビーが把握していることといえば、名前がジョン・Gだということのみ。
レナード・シェルビーはやがて、事件で分かったことを、忘れないために記録していき、重要なことは身体にタトゥーとして入れていきました。
さて、レナード・シェルビーの犯人探しに、テディという男が協力してくれることに。
次第に2人は、ジョン・Gについて、彼が麻薬の売人であるといった、いろんな情報を把握していきました。
ところが、実は、レナード・シェルビーは、すでに犯人を殺していて、あえて記録せず、別の人物を追っていたのです。
テディは、そのことを知りつつ、レナード・シェルビーを、自分が殺したい相手を消すために使っていたのでした。
しかも、レナード・シェルビーの記憶もテディがでっち上げたものだったのです。
なんと、レナード・シェルビーの妻は死んでおらず、彼自身が殺していました。
レナード・シェルビーはその後、テディの正体をつかみ、自分のためにテディを信じるなと書かれたメモを残します。
もっとも、レナード・シェルビーはあいかわらず、無関係の人物を殺してしまうのでした。
そして被害者の彼女のナタリーに会い、ドッドという男の殺害を依頼されることに。
ところが、レナード・シェルビーは、記憶を失い、ドッドを殺さないまま、終わってしまいます。
その後、レナード・シェルビーは、犯人の証拠の1つとして持っていた車のナンバープレートの持ち主がテディだったと知りました。
テディがジョン・Gだと勝手に思ったレナード・シェルビーは、結局、彼を殺すことにしたのです。
3.映画『メメント』の考察と解説
以上が映画『メメント』のあらすじです。
一見、難解にみえないかもしれませんが、それもそのはず、なんと本来は、ストーリーが終わりからスタートし、始まりへ向かっていくという、時系列が逆の構成になっていて、ここではあえて、分かりやすいように、時系列順に説明したからでした。
これにもおどろきですが、犯人を殺したことを忘れた男が、別人を殺し続けていたとは、衝撃的。
もっとも、この稀に見る斬新さによって、アカデミー賞脚本賞、編集賞にノミネートされ、クリストファー・ノーラン監督は、絶賛されることに。
映画『メメント』がハリウッド史に刻まれる名作になったことに疑いはありません。
4.映画『メメント』のレナードがジミーの服に着替えた理由
謎が多い映画『メメント』では、レナード・シェルビーがジミーという男の服に着替えたことも、注目されていました。
これはどうしてだったのでしょうか。
実は、そこまで深い意味はなく、レナード・シェルビーは、目の前に高級な感じの服があったため、ただたんに着たかったからなのでした。
なお、レナード・シェルビーは、自分が服を脱がせたことは記憶しておりません。
映画『メメント』は、独創的な作品でしたね。
こんな作品を作ったクリストファー・ノーラン監督は、どんな頭をしているのでしょうか。
ともあれ、ご覧になる方は、予備知識を持ってから望むことをおすすめしたいと思います。